OLYMPUS  PEN−F 世界初のハ−フ一眼機構

オリンパスのス−パ−ペン
発売は昭和38年(1963年)10月。
米谷氏の開発した世界最初にして、とうとう追従者の現れなかったまったく新しい設計カメラである。
ロ−タリ−シャッタ−、横に跳ね上がるミラ−。逆転の発想とも言うべきカメラである。このカメラの最大の特徴は、フォカルプレ−ンでありながら1/500秒全速シンクロを達成している事であろう。これはいまだに破られていない記録である。
レンズ、アクセサリ−も充実していて今でも根強いファンが多いときく。かくいう僕もそのファンの一人である。
70年代を中心にペンFTとともに大活躍したことは、当時のカメラ雑誌を見るとよくわかる。プロが作品作りに使っているからである。その作品を見ると当時のプロカメラマンがいかにのびのびと作品を撮っているかがよくわかる。また写真雑誌もそういった人たちをサポ−トし、育てていこうとする姿勢がよくわかる。写真家がスタ−であった時代、カメラもまたスタ−であり、そういう時代の中心にベンFは存在したのである。

みのかんのペンF

当時まだ中古カメラがブ−ムでなかった頃、かなり安く入手した。とにかくハ−フであることが面白くて、フィルム残数を気にせずばかばか撮っていた。ところが撮影枚数が多いという事は当然暗室作業も大変になる。結果的にキャビネに2枚ずつ焼いていく事を考える。必要であれば半分にカットという怠け者になってしまった。
その頃は引き伸ばし機も最大で六切しか伸ばせなかったので、写真展用として撮ったことはないが、
いかにもマニアという感じでネガを見ては興奮していたものである。
今は引伸ばし機も大型をもらい、四切りまで引き伸ばせるし、工夫次第で大全紙まで伸ばしたりしている。
いまだにハ−フで撮る事が多いのは、やはりマニアの心をくすぐる何かがあるのだと思う。それが何なのかいまだによくわからないが。


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